蝶恋花・暖かき雨と晴れた日の風、初めて凍を破る
宋代・李清照
宋代・李清照
暖雨晴风初破冻,柳眼梅腮,已觉春心动。酒意诗情谁与共,泪融残粉花钿重。(暖かな雨と晴れ間の風が凍てつきを解き始め、柳の芽は目、梅の花は頬のように、もう春の心が動くのを感じる。酒の興も詩の情も、誰と分かち合おう。涙は残った白粉を溶かし、花の額飾りが重い。)
乍试夹衫金缕缝,山枕斜欹,枕损钗头凤。独抱浓愁无好梦,夜阑犹剪灯花弄。(金糸で縫った袷を初めて身につけ、山形の枕に斜めにもたれると、かんざしの鳳凰飾りを傷めてしまう。ひとり深い愁いを抱えてよい夢も見られず、夜更けにもなお灯芯の花を切ってはもてあそぶ。)
アニメーションの内容は中国語の原版を保持しています。
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暖かな雨と穏やかな風がようやく氷を解かし、目のような柳の芽、頬のような梅の花が、早くも春の兆しを感じさせる。酒を飲み詩を作りたいが、誰が付き合ってくれるだろう。涙は残った白粉や紅を溶かし、額の花飾りさえ重くなったように感じられる。
金糸を縫い込んだ袷を試しに着たばかりで、また山形の枕にもたれて傾け、簪の鳳凰飾りまで押し曲げてしまった。ひとり深い愁いを抱え、よい夢も見られない。夜が更けても眠ろうとせず、ただ灯芯の燃えかすを繰り返し切っては弄んでいる。
柳眼:芽吹いたばかりの柳の芽。梅腮:梅の花を女性の頬にたとえた表現。春心:春の景色に触れて芽生える思い。花鈿(diàn):顔や額に貼ったり、つけたりする飾り。
乍:~したばかり。夹衫:二重仕立てで綿を入れない衣。山枕:山形、または山の模様で飾られた枕。欹(qī):傾くこと。
灯花:灯芯が燃えてできる花のような塊。剪灯花:灯芯を整え、切り取ること。詩詞では、夜が長く眠れないさまを表すためによく用いられる。
作品案内:李清照は早春の閨中の人の日常を通して孤独を描く。春風、衣服、化粧はいずれも季節の暖まりを示すが、心はそれにつれて軽やかにはならない。鍵は「谁与共」(誰とともに過ごすのか)という問いにある。
「柳眼梅腮」は、柳の芽を目、梅の花を頬に見立て、春を生きた顔のようにする。しかし、続く涙と残った白粉が、その喜びをたちまち悲しみへ変える。景色は酒や詩への興を促せても、寄り添う相手を与えてはくれない。
下片では、服を試着し、枕にもたれ、灯芯を切るといった小さな動作で、長く続く手持ち無沙汰を描く。結末は愁いの理由を説明せず、夜更けになっても灯芯の燃えかすを切り弄ぶ姿だけを見せることで、孤独に具体的でゆっくりとしたリズムを与えている。
詩から、物語の中へ
薛裁が昔の恋人の婚礼衣装を引き受けたのは、意地を張るためではなく、その賃金で母の借金を返せるからだった。ところが花嫁の聞星は毎晩、同じ袖口を合わせに来る。親指と人差し指の間のたこも、衣の中の馬の手綱も、梁家から届いた華奢な寸法とはまるで釣り合わない。婚礼が近づいたある日、聞星は突然、仕立屋の裏窓がどこに通じているか尋ねた。薛裁は鋏を握り、すぐには答えられなかった。
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