酷无极文庫 詩詞から生まれた · オリジナル小説
詩詞の中の物語
一行の詩を、一つの物語として読む。
渡し場の灯、出されなかった手紙、そして名もない人々の身に降り注ぐ月の光。
お茶一杯の時間を自分に贈り、人の世を綴る一巻を開いてみましょう。
本棚を見て回る
118 作品が、静かに読まれるのを待っています
作品集
書架の蔵書 118
一冊を選び、物語がゆっくりと広がるのを楽しんでください。
雨上がりの打ちかけの碁盤
春雨で渡し場が閉ざされる中、見知らぬ客が欠けた碁笥を姜遅の前に置いた。それは父の遺品で、中には碁石はなく、舟札が七枚入っているだけだった。包囲された城を離れて三年、彼女は舟客の暇つぶしの相手をして暮らしていた。だが一枚の不完全な棋譜が、彼女を旧城の水門へ引き戻す。再び始まったこの一局には、いったいあと何人の行く道が賭けられているのだろうか?
この本を開く橋のほとりで炊く新たな飯
沈秋娘が棚の上に隠し、正月用に取っておいた新米が、一碗分減っていた。娘の阿禾は、その飯を橋を直す先生に渡し、代わりに自分の名前を全部書く方法を教えてもらったと言う。母は空の碗を手に相手を捜しに行ったが、橋のそばには木片と麻糸、そしていつまでも工事に取りかからない貧しい先生がいるだけだった。秋の収穫が近づく中、一つの橋と数文字が、母娘の心にどうしても越えられない障壁となってしまった。
この本を開く雪の夜、戸を開けて待つ
阿穂が町へ移る前夜、閉まりきらない柴の戸に、雪の中で一夜の宿を求める若者が訪れる。灯火の下の針仕事と鉋屑が、母と息子それぞれの語り尽くせない思いを引き出していく。許慎は腕を頼りに安定した暮らしを得たいと願う。しかし薬舗の戸を作る一件が、丹念に彫った模様と、確かに立っているべき一枚の戸との間で、なかなか鉋を下ろせなくさせる。
この本を開く物語と詩は、互いの源となる。詩の目録でインスピレーションを探す