卜算子・雪の川の晴れた月(回文、逆から読むと『巫山一段雲』)
清代・董以寧
清代・董以寧
明月淡飞琼,阴云薄中酒。收尽盈盈舞絮飘,点点轻鸥咒。(淡い月明かりの中を玉のような雪が舞い、陰る雲の下、ほろ酔いになる。しなやかに舞い漂う綿雪はすっかり収まり、点々と軽やかな鴎が声を上げる。)
晴浦晚风寒,青山玉骨瘦。回看亭亭雪映窗,淡淡烟垂岫。(晴れた水辺に夕風が冷たく、青山は玉の骨のように細く見える。振り返れば、すらりと立つ雪の姿が窓に映え、淡いもやが山の峰に垂れている。)
アニメーションの内容は中国語の原版を保持しています。
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明月が舞う雪を淡く照らし、薄雲が漂い、酔いのあとのようなかすみを帯びる。綿毛のように軽い雪の影は次第にやみ、点々と浮かぶ軽やかなカモメが、低い吟声や呼び声と響き合う。晴れた水辺には冷たい夕風が吹き、青い山は玉のように清らかで痩せた骨格を現す。振り返ると、すっと立つ雪の白さが窓に映え、淡いもやが山の峰に低く垂れている。
回文:逆の方向から一字ずつ読むことで、改めて意味のある文章を作れるもの。この詞は逆から読み、句の切れ目を変えると『巫山一段雲』となる。
飞琼:舞い飛ぶ美しい玉。雪のたとえ。中(zhòng)酒:酒に酔うこと。盈盈:軽やかなさま。咒:唱える、吟じ呼びかけること。「轻鸥咒」の語順は回文の制約を受けており、訳では軽やかなカモメに吟じ呼びかける情景として解きほぐす。民俗上の事実としては説明しない。
浦:水辺。玉骨:雪のあとの山の、細く清らかで白い姿を玉にたとえたもの。亭亭:すらりと立ち、美しいさま。岫(xiù):山の峰、または洞穴。ここでは山々を指す。
逆から読んだ本文は次のとおり:「岫垂烟淡淡,窗映雪亭亭。看回瘦骨玉山青,寒风晚浦晴。咒鸥轻点点,飘絮舞盈盈。尽收酒中薄云阴,琼飞淡月明。」(峰には淡い霞が垂れ、窓にはすっくとした雪景色が映る。振り返れば痩せた骨のような玉山が青く、寒風の吹く夕べの水辺は晴れている。鷗に呼びかければ軽やかな点となり、漂う綿毛は優美に舞う。薄雲の陰りをことごとく酒に収め、玉のような雪が飛び、淡い月が明るい。)そのため、一部の句意は通常の詞句よりも凝縮されている。
作品案内:董以寧は、雪の川、晴れた空の月、山の霞を、逆からも読める詞に詠み込んだ。順に読んで冷たく澄んだ景色を味わうとともに、別の詞調として読むことも試せる。語順が変わっても景物が互いにつながるさまを感じ取ってほしい。
月、雲、舞う雪、軽やかな鴎が上片を軽妙にし、夕風と山の骨格が下片を清らかで峻厳なものにしている。繰り返し現れる「淡」「轻」「瘦」、すなわち淡さ、軽さ、細さが、一体となって画面の濃淡を調整している。
回文は、同じ文字列で二つの句の形を成り立たせる必要があり、読んでいると圧縮や飛躍を感じる箇所がある。その面白さは、読む方向によって景物の関係が組み替わることにある。鑑賞にあたっては、こうした言葉の実験の特徴をそのまま受け止め、短い語句の一つ一つに確定的な筋書きを作る必要はない。
詩から、物語の中へ
父が死んで七日目、聞弦は絶縁の手紙を受け取った。雪の川を詠んだ四句の詩は、末尾の字を逆に拾うと、なんと叔父を名指ししていた。父の隠し文字の癖をよく知る彼女だが、届いたのは写しだけで、原本はとうに処分されたという。川辺の亭、黒い幌の船、額の傷、その一つひとつが詩の裏付けに見えた。それでも彼女はまず、誰も差し出そうとしない、その紙を一目見たかった。
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