中国古風・旅と世情の長編
取りやめた一公演
酷無極 · AI創作 · 5047 字 · 約 13 分
六月二日、水が引いた後河に姿を現したのは、整然と並ぶ柱の根元ではなく、水にえぐられた黒い泥の輪だった。秦小満は余親方について下りた。靴がたちまち泥にはまり、苦労して引き抜いて、ようやく古い木の上に立った。上から見れば広い舞台も、下へ回ると、表しか見せたがらない机のようだった。裏には、改めて見極めるべきことばかりがあった。
余親方は長い竿を柱のそばに差し入れた。引き抜くと、先には浮き砂が少しついているだけだった。二か所を叩いてから高守成を呼んで見せた。木の一部はもう軟らかくなっていて、床板を釘で留め直すだけでは支えきれない。安心して使うなら、支柱を新たに立て、横木を何本か取り替え、泥の下にも手を入れなければならない。手間賃と材料費を合わせて最低でも千六百文。傷んだところをばらしてみれば、もっとかかるかもしれなかった。
高守成がまず、この数晩だけもたせるのは無理かと尋ねた。余(ユー)親方は顔を曇らせ、私の仕事は台を支えることだ、あんたに大丈夫と言ってやることじゃない、と答えた。小満にも耳の痛い言葉だったが、わざわざ来てくれた人に、耳当たりのいいことを言ってくれないと文句をつけるわけにはいかなかった。薪場の持ち主が、それでもここ何年かはやってきたと言うので、親方は水を吸って軟らかくなった短い木を叩き割って見せ、自分で触らせた。持ち主は触ると手を引っ込め、場所を貸すだけで新しい舞台まで用意する約束はしていない、と言った。
千六百文は木札に書いた一行の字ではない。小満(シャオマン)には前からの蓄えが少しあり、阿照(アージャオ)には船の賃料が、高蔓(ガオ・マン)には材料代がある。本当に出し合えばいくらか近づくかもしれないが、そうすれば皆のこれからの食い扶持も行く先も、この数晩に賭けることになる。それに余親方は、材料を取り寄せ、木を取り替え、泥の中でしっかり据えるまで、どれも時間がかかると言った。今日金を出したからといって、明日には何も壊れなかったようにはできない。
顧鳴は上に立って聞いていたが、それでも、自分のくだりだけ乾いた岸でやるなら、別に人を呼んで見てもらえないかと尋ねた。陸鶴娘は、あんたはもちろん試せばいい、でも私はこの衣装で、着替える場所もない川の泥の中に二刻も立っていられない、と答えた。口調はとげとげしかった。彼が道を探すことを恨んだわけではない。ただ、そこまで聞いた時点で、当てにしていた部屋代がすでに目の前から消えていた。誰もが、まだ少しでも取り戻せるところを探していた。それが、誰も先に引こうとしないように見えた。
高守成はその場で解散とは言わなかった。南堂に戻ると、しばらく部屋の戸を閉めた。ほかの者はみな庭で待ち、食事もすぐには取り分けなかった。小満はほっとするだけだと思っていたのに、いざ腰を下ろすと、子どものために用意した新しい裏地の包みが、まず手に重く感じられた。今度の公演の当てがあって思い切って買った布だった。返せるなら返すし、返せないなら縫わなければならない。芝居が止まったからといって、暮らしまで一緒に止まってはくれなかった。
高蔓はまず、前売り八枚分の代金、合わせて八十文を取り分け、もとの筒に入れた。舞台の下を見てもらった半日分で余親方にはすでに二十文払い、演目表の書き直しと荷運びにも何文かかかった。それは戻らない。もとは満席なら、差し引くものを差し引いても六百文ほど残るはずだった。今、その六百文は一文も入らない。誰かに六百文借りたわけではないが、何人かはもう心の中で、その金の使い道を決めていた。
再び戸が開くと、高守成は後河ではやらないと言った。手を打つ者は誰もいなかった。陸鶴娘はまず、下旬に内輪の小公演を二か所で組めないかと聞いた。顧鳴は、前から見に来てくれと誘っていた人たちにどう返事をすればいいかと聞いた。臨時で舞台に加わっていた別の男役は、六月の数晩がなくなったのなら、ほかへ仕事を探しにいかなくてはと言った。その最後の言葉に高守成はまた顔色を変え、まだ一座を解くとは言っていないのに、なぜ一人ひとり出ていくことばかり考えるのかと聞いた。
男役は、一座を抜けるという話ではなく、うちでも飯を炊かなくてはならない、秋の公演が決まるまで食わずに待てないと答えた。小満は、男が両手でずっと衣の端を握りしめているのを見て、揉めに来たのでないと分かった。そこで、借りている冠と古い袍はいつ返せるか、出がけに見つからないと困るから、とまず聞いた。男は今夜のうちに確かめるとすぐ答えた。小満がそう受けたので、高守成も、いいところだけ取って苦労は引き受けない手合いだとは言えなくなった。
グー・ミンはこの機に荷をまとめたりはしなかった。町の東で平らな場所を借り、まずあの場面を人に見せたいと言った。通しでやれなくても、稽古したことまで全部しまい込むわけにはいかない。一座がその道銀を出してくれるとは限らないとわかっていたので、頼まず、今月仕送りに回すつもりだった金の半分を自分で出した。シャオマンは彼を見て、少し面白くなく、少しわかる気もした。若い頃の自分もまさにこうだった。中庭にいる皆の暮らしと一緒に押さえつけられるのはごめんだった。
阿照は衣装箱のそばに立ち、水の様子を見て早くからまずいと思っていたことは、最後まで口にしなかった。ただ、済ませた小直しの明細を出し、これはまだ勘定に入るのかと尋ねた。高守成は初め、公演自体がなくなったのだからと言いかけたようだったが、高蔓が仕上がり品と試作品を分けているのを見て、できた分は数える、まだ渡していない分は改めて相談すると答えた。中止の一言で、全員の仕事をまとめて消しはしなかった。その声はひどく疲れ、約束した分もすべて現金があるわけではなく、やはり一つずつ支払いの順を決めなければならなかった。
小満は自分にこなせる量を伝えた。夜なべできる時間を全部あてにはしなかった。むやみに引き受ければ、数日で手がこわばって針に糸も通せなくなり、歌にも響く。高守成は彼女を見た。長年の仲間までよそよそしいことを覚えたかと思ったようだったが、結局、まず下旬に着られるものを仕上げてくれ、手が回らないとわかっている真新しい衣装をこれ以上増やすな、とだけ言った。
午後、払い戻しを求める人が三人来た。高蔓は受け取ったとおりの額を返し、裏の川辺でも観られると言っていた客の券まで、ひとまず引き取るほかなかった。腹を立てた客は、次は決まってから売ってくれ、一座の熱意に付き合って客が余計に足を運ぶのはたくさんだと言った。そばで聞いた小満には、事情も分からずに言っているとは思えなかった。前から取っておいた暇がつぶれたのは確かで、十文を取り戻せばすべてが戻るわけではないのだ。
庭での食事は質素になった。今日は肉を買わず、鍋の中は豆と野菜だった。阿笙は二口食べ、これからずっと芝居がなくなるのかと聞いた。そうじゃない、あの大きな舞台には行かず、まずやれる芝居をやるのだと答えた。子どもは、自分はこれまでどおり字を習ってもいいかとまた聞いた。小満はもちろんと言いかけて、買うと約束した小さな机を思い出し、胸の内でひと呼吸止まった。まだ来ない板がもうこちらへ向かっているようなことは言わず、新しい机はまだ買えないから、先にほかの方法を考えようとだけ言った。
夜、彼女は阿照の寝台の下から空の太鼓台を引き出した。木の脚に巻いた布はすり減って薄くなっていた。阿照はまた夜のうちに自分がぶつかって壊したと思い、先に起き上がって支えようとした。彼女は手を振り、お前のせいじゃない、この台を低い机に作り替えられないか見たいのだと言った。そばで聞いていた子どもがふいに目を見開いて、これ、父ちゃんのじゃないの、と聞いた。彼女はそうだと答え、上の古い溝二本に触らせ、空いた台に紙を置けるようにすれば、毎度寝台にうつ伏せで字を書かなくてすむよと言った。
言い終えると、小満も胸が痛んだ。盧正(ルー・ジョン)の太鼓はもう売った。台まで作り替えてしまえば、部屋には本当に、彼を待ってもとの姿をとどめているものが何もなくなるようだった。それでも、待っているのが帰ってこられる人ではないとわかっていたし、子どもが今日書く紙が何枚かあるのも本当だった。亡き夫に代わって、あの人もきっとそうしてほしいはずだとは言わず、阿笙にこの高さでいいかと聞いた。子どもはしゃがんで測ってみて、もう少し低ければ脚が入るよ、と言った。
翌日、余親方が道具を取りに来ると、小満は別の仕事も見てほしいと頼んだ。天板には何を使うのかと聞かれ、高蔓がもう使わなくなった古い箱の蓋を探し出し、使わせてくれた。木の脚は短く詰め、横木を渡して補強する。手間賃は別に払い、舞台を見てもらった二十文には入れない。小満が小銭を数え出す手は少し遅かったが、親方はせかさず、まず子どもをどかせた。台を直すのまで、取り囲んで遊べる新しい芝居だと思われては困るからだ。
鋸の音がし始めると、小満は衣を取りに背を向けた。見ないつもりだったのに、二歩行ってまた戻った。切り落とされた木はたいした音も立てず、埃の中に落ちた。いつも取り替えて捨てる傷んだ木とよく似ていた。しゃがんで拾い上げると、もとからあった刻み目がまだ残っていた。小さなその切れ端だけを手元に置き、ほかは横木にしてくれと親方に渡した。一本残らず抱えて寝台の下へ戻すことはなかった。
阿照は天板を支えるのを手伝った。手元は安定していたが、舟を少し直せるからといって、職人にどうはめるべきか指図はしなかった。小満はその横顔を見て、もし貸せる舟がなかったら、今、あの芝居が止まった後、もっと焦っていただろうとふと思った。だが、それで逃げ道があるから真剣になる資格がないとは、やはり言えなかった。人によって足場は違う。同じ部屋にいても、その足場を全て同じになるまで削り落とさなければ、それぞれすべき仕事へ向かえないわけではなかった。
低い机ができるや、阿笙は新しい本袋から紙を残らずあけ、平たい石も一つ転がり出た。小満はまた何を隠し持っているのかと言いかけたが、職人が机の隅でそっと押さえてみると、ちょうど文鎮に使えたので口をつぐんだ。叱られなかった子どもは得意になって新しい支えを足で蹴ろうとした。彼女はすぐ止め、紙は押さえてもいいけれど足で試しちゃだめ、せっかく丈夫にできたのだから大事に使わなくちゃ、と言った。
夕方の小公演の稽古で、高守成は、もともと全幕を上演するつもりだった位置に立ってしばらく眺めてから、舟に見立てた二枚の板を自分で内側に寄せた。納得がいかず、手の動きは遅かった。最後に、まず一幕だけやるとして、あまり貧相にならずに済むかと小満に聞いた。小満は台本を取り上げ、どうつなぐか次第だ、半分なくなったからといって、残りの半分を適当にやればいいわけじゃない、と答えた。高守成はもう腹を立てず、低い腰掛けを舞台の脇に運んで座り、まず一度通してみろと言った。
舟板の幅を狭めても、顧鳴は以前と同じ歩幅で踏み出し、後ろ足が空を踏んで、先に板の縁へ尻をついた。陸鶴娘は歌を継ごうとしたが、本当に水を飲んでむせたような顔を見て吹き出し、歌声が途中でひっくり返った。脇にいた高守成は膝を叩いて、笑ってばかりいるなと言い、すぐ自分もこらえきれなくなった。阿笙が戸口から入り込み、同じ転び方を真似ようとしたところを母親に襟首をつかまれ、庭の笑い声はいっそう大きくなった。顧鳴は座ったまま足首を押さえ、柳生はまだ科挙に受かってないが、その前に自分の足場を見分ける稽古が要るな、と言った。小満は子どもを腰掛けに戻すと、自分でもう一度そのひと節を歌い出した。息の入りはさっきより少し安定していた。
部屋では、空の台が寝台にぶつかるあのガタンという音がしなくなった。夜、阿照は寝返りを打ち、自分でも一瞬目を覚ました。小満はその気配を聞いたが、声はかけず、阿笙が広げたままの紙に目を落とした。低い机の側面の古い溝は、削ってすっかり消してはいなかった。その脇に子どもが書いた「竹」のかんむりはまだいびつで、明日もまた練習が要る。小満は紙押さえの石を戻した。明日の一座の食事について、どう果たせるかも分からない約束はしなかった。ただ、今夜のこの一束を湿気のこない場所に置いた。
· この章 終 ·
本書はAIの支援を受けて創作し、張若虚『春江花月夜』およびオリジナル短編『灯を借り、舟を返す』をもとに長編化したものです。登場人物、地理、出来事はいずれも架空であり、原詩の翻案や詩人の伝記ではありません。
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