中国古風・旅と世情の長編
風は暖簾の裏を抜ける
酷無極 · AI創作 · 4945 字 · 約 13 分
秦家から荷が届いたとき、小満は歌っていた。阿照が代わりに受け取り、外がしっかり包まれているのを見て、食べ物か、また履物かもわからないまま、ひとまず枕元に置いた。夕暮れになって開くと、青い布と暗い赤の縁が一緒に現れ、ようやく柳湾の奥の部屋にあった古い垂れ幕だとわかった。洗って干してあったが、端には、長い年月にわたって布を継いできた跡がまだ見て取れた。
秦のおばあさんが挟んだ紙はごく短かった。店にはほかの生地があるし、これはもともとお前のものだから、使いたければ使いなさい、もういつまでも私の目の届くところに掛けておくことはない、とあった。帰ってこいとは書いていなかったが、届いたものは一言よりも部屋の場所を取った。小満は座ってしばらく布をなでた。前に端切れだけを取ったときのように、すっぱりとは決められなかった。母が本当に一枚まるごと渡してきたことで、どう裁てば昔のことにまた鋏を入れたことにならずに済むのか、かえって分からなくなったかのようだった。
阿笙はまず寝床をそれで覆って、幕のうしろに泥人形の犬を住まわせたがった。小満は、いくら古い布でも靴の下に敷いて踏んでいいものじゃない、と許さなかった。僕に本を入れる袋を作ってくれるって言わなかった、と子どもに聞かれ、確かにそう言ったと思い出した。これを仕立て直すならどちらを内側にするといいか、阿照に聞いた。阿照は洗い減りした一か所を指で探り、ここは避けて、力がかかるところに別の布を当てないと、紙を何枚も入れないうちに裂けるよ、と答えた。
小満は裂けるという言葉に顔色を変え、古布を見るなり私のために節約しなくてもいいと言った。阿照は、要らないのではなく使い方の話だと説明しかけたが、小満はまた、母はいつもあなたの針仕事を褒めるのに、今ではこれほどの布も難しいのかと言った。理屈の通らぬ言葉だった。阿照も一瞬、相手の苛立ちがすべて自分に向いたものではないとわかったが、それでも傷つき、針筒をぱちんと机へ置き戻した。
「いいねって言ってほしいだけなら、私だって言えるよ」と彼女は答えた。
部屋は急に静まった。阿笙は泥人形の犬を抱えて寝床の足もとに身を縮めた。二人の女は同時にそちらを見て、どちらも話の続きを口にしなかった。小満は垂れ幕を畳み、自分でやればいいと言った。阿照は空の籠を提げて外へ出た。試し縫い用の裏地を少し買うつもりだったのに、路地の入口まで来て、買う寸法を書いた紙すら持っていないと気づいた。道の真ん中に立っていると、わざわざ腹を立てたことを部屋の人に知らせるために出てきたような気がしてきた。
彼女はすぐには引き返さず、先に布屋へ行った。店主は色の違う古い麻布を何枚か出し、自分で選ぶように言った。阿照が短い一切れだけ買って、その長さの分だけ払えるかと聞くと、店主はいいが、選り好みして売れない細切ればかり残さないでくれと答えた。彼女はしゃがんでよく寸法を測り、柔らかくてもほつれない布を見つけて、試し縫い用に買った。高蔓が預かる共用の布には手をつけず、自分の腕を証明するために秦家の古い衣を使うことも、もうしなかった。
帰り道は風があり、籠から布の端がはためいて、手で押さえた拍子に、母も一度衣を短く裁ったことがあると思い出した。習い始めではなく、何年も仕事をしたあとだった。ある日客に急かされ、沈芸は二人の子の寸法を取り違え、袖を切ってから気づいた。当時十六歳の阿照は、先に紙を分けておけばよかったのにと、もう言えるようになっていた。母は立って口だけ出す彼女に腹を立て、自分で古布を解いて継ぎ、半日ずっと手伝いを頼もうとしなかった。
あのことは、その後ほとんど思い出さなかった。母が残した針の運びはいつもしっかりしていたと記憶していた。亡くなった人がもうここにいないというだけで、その人の残したひと針ひと針のほうが生きている人より道理にかなっているかのようだった。けれどあの日、母は確かに裁ち間違え、すぐに娘に認めようとはしなかった。それで母から教わったことが減るわけではない。ただ、針仕事を教える人だって焦りもするし、子どもの前では腕の立つところを少しは見せていたいと思うのだった。
阿照は少し歩みを緩めた。この思い出を持ち帰って、小満を諭す気にはならなかった。人が自分の古い衣に触れているとき、どこの母親もそうだなどという話を聞きたいとは限らない。阿照は買ったばかりの試し布を自分の箱に入れ、まずまだ渡していない仕事を手に取って仕上げた。小満もどこへ行っていたかとは聞かず、うつむいて垂れ布を平らに広げ、阿笙の紙の束に合わせて大きさを見た。手の中で、ようやく袋が形を取り始めた。
半幅まで裁つと手を止め、残りの半分を別に畳んだ。これで足りるから、残りは風よけに母に取っておいてもらう、店で役に立つのは娘のものばかりじゃない、と彼女は言った。阿照は、今回は受け取るものかという腹立ちから返すのではないと聞き取った。乾いた紙を探して包み、もう許したといった言葉を代わりに添えることはしなかった。小満は短く数行書き、柳湾行きの客舟に託した。日付は自分で裁った寸法と同じところに書かれ、文字には布を裁つときにこすれてついた糊の粉が少し残っていた。
その日の午後、阿照は四月に縫った衣のわずかな工賃を受け取った。新しい長衣一着ぶんの金は戻らなかったが、ほどいて使い直せる布や、繕いと帯の分は勘定がついた。高蔓は仕上がったものと仕上がらなかったものを分け、この先の新しい仕事は別勘定にする、一着しくじったからといってそれまでの仕事を全部帳消しにはしないが、苦労したというだけで納め終えたことにもできない、と言った。阿照は聞きながらうなずいた。手の中の銭の連なりは大した額ではなかったが、ここで暮らし続ける支えは、もう船の貸し賃だけではなかった。
まず五月の部屋代を取り分け、舟の修繕にも一部を残した。余りは少なかったが、さっきの試し布を買うには足りた。このわずかな余裕がすべて自分の針仕事のおかげだとは思わなかった。父が舟を残してくれなければ、最初の十二文だけでこんなに長く住めるはずもなかった。葉真が洗い物を取りに来たときには、次に古布を何枚か試し洗いするならいくらになるか、わざわざ聞いた。自分が習っているからといって、人の手間まで当然のように試し仕事につき合わせていいとは、もう思わなかった。
新しい布を見た顧鳴は、とうとう柳書生にもう一着作ってくれるのか、と聞いた。阿照は、まず裏地を一枚作るだけだから、庭じゅうに触れて回らないで、と答えた。彼には相変わらず胸がときめいたし、自分の作ったいい衣を着てほしくもあった。けれど、彼が新しいものをと言うたびに、先回りして両腕いっぱいに布を抱えこむ気にはもうならなかった。顧鳴は笑って承知し、今度は小満が作りかけている袋に手を伸ばし、これも腰につければ、なかなか川の風情が出るんじゃないか、と聞いた。
阿笙が戸口から飛び込んできて袋を奪い返し、これは僕の、入れるのは字で、書生じゃないと宣言した。顧鳴がわざと一歩引いて、なるほど、人間より字のほうが値打ちがあるのかと言うと、阿照は思わず笑い、小満も少し笑った。部屋にまだ残っていた気まずさに、正面から押し破らずとも抜けていく隙間がようやくできた。ところが子どもは本当に取られるのが心配で、袋を寝台に持っていき、掛け布団の端をかぶせ、誰にも先に見せなかった。
夜に顧鳴が後半の幕で使う帯を取りに来ると、高蔓が何気なく、潯城から返事はあったかと聞いた。長慶一座は秋の前に蘭汀へ来て青杏台に入り、世話役から得意な演目を一つ用意しておくよう言われた、そのときに見るそうだと彼は答えた。阿照の糸を持つ手が止まった。このところ剣の動きを足し、型を稽古していたのは、同じ庭の皆にからかわれるためばかりではなかった。彼は自分のためにもっと大きな舞台を探していた。それなのに彼女は、秋の祭りの新しい衣装を、皆がずっとここにいるかのように思い描いていた。
それで柳生は誰が歌うの、と阿照は心の内より平らな声で聞いた。顧鳴は、まだ決まっていない、自分もまず見てもらえる場所を取ろうとしているだけで、明日にも去るわけじゃないと答えた。後ろめたそうなところはなく、むしろ少し浮き立って、木剣を手に新しい芝居で使う足の返しをやってみせた。残ってくれと求められる筋合いはないと阿照にも分かっていた。それでも青い長衣が裂けた夜を思い出し、自分がようやくつかみかけた仕事が、またその人について先に遠くへ行ってしまう気がした。
高蔓が帯を受け取り、顧鳴の次の公演の材料を書き直すかと聞いた。阿照はそこでようやく我に返り、ひとまず今のままで、本当に役者が代わったら、そのときに測り直さないと、と言った。本当は、ここでのことを何もかも忘れてしまうのかと聞きたかった。結局聞けたのは衣装の寸法だけだった。顧鳴は、そりゃそうだ、俺の肩はほかの人とは違うからな、と言って、帯を持って出ていった。庭で響く剣の音は、さっきより速かった。
夜、小満は袋の底でいちばん力のかかるところを阿照に見せ、もう一枚当てれば足りるかと聞いた。どこかぎこちない尋ね方だった。阿照は、中に何を入れるかによる、石ばかり詰めるなら足りない、と答えた。小満が息子を見ると、阿笙はすぐに、入れてない、と言った。早すぎて怪しい返事だった。阿照は紙を当ててみて、縫う角を示した。針をどこに入れるかだけを話し、前に自分が言ったことは蒸し返さなかった。
阿照も試作品を取り出し、小満に肩に通すのを手伝ってもらい、自分で帯をほどいた。小満は二箇所の帯の通りを見て、今はまだ全部縫い閉じず、明日の朝に陸鶴娘に試してもらおうと言った。二人はそれぞれの仕事をしながら、ときおり相手の布を一箇所押さえた。どちらがどれだけ譲ったかは話さなかったし、午後の話が済んだからといって、これからずっと穏やかに話せるわけでもなかった。阿照が糸を少し切り違えれば、小満はやはり眉をひそめ、阿照も相変わらずむっとするのだった。
丁全への返事は二日後に書いた。五月の船賃の支払いはまだ先だったので、阿照はまず材木の件に答え、客にことさら何家の渡しだと覚えてもらわなくていいと伝えた。「何姑娘に代わって渡し舟を漕ぐ」と書きかけて線を引き、「丁全が渡し舟を漕ぐ」と書き直すと、紙の上の言葉は少し短くなった。新しい船着き場を自分の目でまだ見ておらず、筆を執っても不安は残った。それでも一渡しごとに父の名を持ち出して、漕ぎ手の紹介をさせることはなかった。
彼女は新しい木札のことまでは書かなかった。だからあとで本当に札が一枚増えているのを見れば、やはり面白くないかもしれなかった。今はただ、自分が試してもいいと思える形に言葉を整えたまでで、数文字書いたからといって、気持ちが一歩も後戻りしなくなるとは思わなかった。紙は竹ひごの間に挟み、返す古い戸口幕の半分と同じ舟に載せる。宛先が違うので包みは分けなければならず、彼女は自分で丁寧に仕分けてから、行き来のある顔なじみの舟に託した。
数日後、秦のおばあさんからは、布は受け取った、裏口の掛け布にする、という一言だけが届いた。なぜ全部は要らないのかとも聞かず、戻った半分に「娘の帰りを待つ」といった名を改めてつけもしなかった。阿笙の新しい袋はもうできていて、母親も阿照も、彼が最初に何を入れるか確かめなかった。子どもは人が見ていない隙に平たい石を一つ入れ、紙が風に飛ばされないようにするのだと言った。袋の底はてきめんに重くなり、小満が遠くから見つけて石を出すよう言うと、阿笙は袋を抱えて逃げた。
阿照は二歩追いかけたが、先に笑いがこみ上げて走れなくなった。風が窓辺のもとの無地の垂れ布を吹き上げた。作業台にあった古い青布の半分はもう袋になり、子どもが走るたびに脚の脇をぽんぽんと叩いている。阿照は作業台に戻り、試し縫いの布をもう一度広げた。指で糸を一本押さえ、脇を風が通り過ぎるのを待った。ゆるいところを何もかも縫い固めようとは急がなかった。
· この章 終 ·
本書はAIの支援を受けて創作し、張若虚『春江花月夜』およびオリジナル短編『灯を借り、舟を返す』をもとに長編化したものです。登場人物、地理、出来事はいずれも架空であり、原詩の翻案や詩人の伝記ではありません。
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