古代中国風の手仕事と世情を描く長編
小満の勘定
酷無極 · AI創作 · 4646 字 · 約 12 分
三月一日、顧青は帽子飾りの店の前を通ったが、中には入らなかった。店構えは狭く、入口には麦わら帽子や布帽子が掛けてあった。いちばん上の古い灰色のフェルト帽には、縁の横に青い花が三輪挿してあった。三輪目は結びが緩いかのように低く垂れていた。顧青は足を止めてひと目見て、あれはきっと落ちると思った。背を向けて歩き出したものの遠くまでは行けず、竹櫛の露店を一つ隔てたところでまた立ち止まった。
帽子を買いに来たのは染め場の女が二人で、それぞれの袖に小さな青い染みがあった。背の高いほうが灰色の帽子をかぶると、つばが眉にかかった。背の低いほうが少し引き戻してやり、年を取った護衛みたいだと笑った。店の年配の男が出ていこうとしたが、小満が先に出て、三輪目を持ち上げ、下に隠した細い留め具を見せた。花は外れかかっていたのではなかった。低い一輪は紐で高く調節でき、こめかみに沿わせることもできた。
背の高い女は半回りし、背筋を伸ばした。仕事を終えるといつもしっかり髪を包むのに、帽子を試すときには脇から後れ毛を二筋引き出して、指でひとひねりした。その小さな仕草を見て、顧青は帽子が宴席へ出かける人のためだけにあるわけではないと知った。三輪では盛りすぎだと言われ、小満は一輪を外して見せた。外した分は別に包めるし、帽子を洗うときには束ごと外せると説明した。
店の中から値段を掛け合う声が聞こえた。結局、いちばん高い帽子は売れなかった。女は手頃な青い布帽子に青い花を二輪合わせ、小さな留め具を一つ買い足すと、連れを振り返って後頭部を見てもらった。二人が竹櫛の露店を通り過ぎるとき、背の低いほうが、次は自分も若い豆の葉みたいな緑の花が欲しいと言うのが顧青に聞こえた。頭に緑をつけると冷たすぎると今も思ったが、その冷たさを禁じる理由はもう一つも見つからなかった。
小満はとっくに彼女を見つけ、戸の中から手を振ったので、顧青は入るしかなかった。近頃の花はよくできているとまず言うつもりだったが、卓に非対称の花弁がばらばら並ぶのを見て、どうやって風に耐えるのかという問いに変えた。小満は小さな留め具の下に隠れた糸穴を見せ、自分の考えがいかに優れているかは語らず、帽子を一つ持ち上げて振った。花は揺れたが茎は緩まなかった。
「しっかりしてるね。」顧青はそう言ってから続けた。「でもやっぱり、こっちが垂れているのはあまり好きじゃない。」
小満は笑った。「私はこっちが垂れてるのが好きなんです。」
費(フェイ)という店主は顧青に座るよう低い腰掛けを足で寄せ、自分は帽子の寸法を取る帯で客の頭を測るのに忙しかった。小満を弟子に取ったわけではなく、帽子飾りの出来高に応じて払い、型は小満のもので、客が別の型を望めばまた彼女に聞く。店主は董さんとだけ呼び、若先生とも下働きとも呼ばなかった。顧青は腰掛けにしばらく座っていた。その呼び名が、自分で作った紙の名札よりもまぶしく刺さるように感じられた。
家に帰ると、見てきた形をまねて一輪作った。手はまだ両側を同じ深さにするのに慣れていて、返して見ると、低い側は病んでいるようだった。低いのが気になって持ち上げ、空きが気になって花びらを足し、直し終えたときにはずっしりした青い玉になっていた。窓辺から見た祖母が、色をつけた饅頭みたいだと言った。顧青は何が分かるのと口では言いながら、持ち上げて揺すってみて、自分でも笑った。ひとしきり笑って、ようやく足した分を外す気になった。
さらに二日試したが、余白を残す側はやはりうまく作れなかった。糸を巻けないわけではない。手を少しでも省けば相手に損をさせる気がして、隙間を見ると埋めずにいられないのだ。顧青は失敗した青い饅頭を三つ、低い棚に並べた。沈素はそれに大青、二青、三青と名をつけたくせに、食事に呼ぶときは老青と呼んだ。腹を立てた顧青が片づけようとすると、祖母はかばって、私が銭を出して買った笑いなんだから、持っていってはいけないと言った。
四日、彼女は五十文を持ってまた帽子飾りの店に行った。十文は午後のあいだ小満に留め具の直し方と外巻きを教わる代金で、弟子入りの礼は要らない。四十文は小満がよければ、春花会で使える巻き花びらの見本を一つ買い、姚の店に納める残り四十枝のうち二十枝に使うためのものだった。今後ほかの客にも使うなら改めて話し合う。帽子飾り一枝を買って一生その型を使うつもりはなかった。この額を出すまでずいぶん考え、それでも少ないと思われるのが怖かったが、もう先に恩を着せるような言い方はしなかった。
小満はその四十文を受け取らず、まずいくつ作るのか、誰が買うのかと聞いた。顧青は紙の二十に丸をつけ、姚の店が欲しいのは二色で、灰色の帽子の青をそのまま使うわけではないと言った。小満は炭筆を取り、大きい弧と小さい弧を一つずつ描いた。「こう変えれば花芯が少しのぞいて、横から見える。名前はどう書く?」
「董小満が型を作り、顧青が仕立てる」
小満はしばらく顧青を見つめた。その日だけ聞こえよく言ったのか、見定めているようだった。顧青は、前から書くつもりだったとは付け足さず、これまで書かなかったのは、他の人の手を借りなければ作れないと店主に思われるのが怖かったからだとだけ言った。店内では費店主が客と頭周りの寸法をめぐって言い合い、声が大きくて、顧青の言葉の後半はかき消されそうだった。小満には聞こえていた。筆を取って「二十」の横に「此批」(この回の分)と書き添え、今度は字の読める人にきれいに写してもらって、自分みたいに曲がった字にならないようにと言った。
花作りを教わったあの午後、顧青は初めて人に手の甲を打たれた。小満は細い竹ひごで軽くつつき、親指を緩めないと花びらが跳ね戻ると言った。顧青はいつも片手で形を押さえてもう一方の手で結ぼうとしたが、小満はまず帽子の縁の曲面に預けてみて、手で何もかもつかまなくていいと教えた。少し手を緩めると、淡い青の一角が縁に沿って外へ開いた。誰かがこわばった肩をすっと下ろしたようだった。
出来上がるとこらえきれず、掌に載せてあちらこちらから眺めた。小満は横に立ち、この花はまだ丸みが強く、帽子につけると上を向いてしまうと指摘した。顧青は歯を食いしばって糸を二か所ほどき、調整し直した。以前は人が作り直すのをどれほどもどかしく思ったか、今日はこの一か所を誰かに教えてもらいたくてたまらなかったのに、と顧青は思った。小満はそれで余分に金を取ることはなかったが、夕方になると台を片づけ、明日は別の仕事があるからこれ以上はいられないと言った。
顧青は新しい見本を持ち帰る途中で、葱入りの焼き餅を二枚買った。一枚は祖母に、もう一枚は歩きながら自分で食べた。袖口に油がついたが、ふいに急いで帰ってすぐ洗い落とそうとは思わなくなった。出来上がった一輪はすべてが自分のものではなかったが、この手にある喜びは確かで、花の包み紙に自分の名前を書くよりもじかに伝わってきた。
六日、二人は姚の店へ残りの注文を見に行った。顧青はまず、二十枝は小満の見本どおりに作り、見本代は自分が払い、姚蓼に上乗せは求めないと伝えた。姚蓼は見本を見て、用途に合うなら誰が案を出したかはっきり書いてかまわないと言った。店では引き続き蓼花記の名で売り、紙札は内包みに入れて、客が花を選ぶ場所はふさがないこと。小満は承知したが、先に正式な札を見たいと言った。顧青は脇で聞き、先を争って代わりに返事はしなかった。
姚蓼は高さのそろわない花を見て、横向きに箱に詰めたらつぶれないかと聞いた。顧青は手を入れた仕切りを出し、初めて絶対に大丈夫だと急いで答えなかった。六輪を試しに詰め、翌日開けると、低い側が押されていた。三人はそれぞれ一枝を取り、同じところを見た。小満が低い花びらをほんの少し引っ込め、顧青が仕切りの縁を切って幅を広げ、韓さんは紐の結び目を一か所外してくれた。名前を書けば問題がひとりでに片づくわけではなく、二十枝にはやはり一本ずつそれだけの手間がかかった。
顧青は別に、この組の太い茎二十本だけを小満に頼んだ。一本につき以前と同じ二文で三回に分けて納め、顧青が型を変えてほどくことになった分の手間は別に払うと約束した。帽子の縁飾りの仕事はこれまでどおりなので、小満はまず来られない二日を伝えた。その予定を聞きながら顧青は自分の紙に木炭で線を引いた。空白をすべて小満が来るのを待つ日で埋めはしなかった。
その回の粗仕上げの茎の二度目の納品に、小満は一刻遅れた。顧青は顔を上げ、口を開きかけてから、染物屋に放っておけない新しい染め液がひと桶あると言っていたのを思い出した。小満は傷のある一本を別にし、締めるときにひとひねり余計にしたから、持ち帰って巻き直す、納めた数には入れないと言った。顧青が手に取って見ると、丈夫さには問題がなく、巻いた糸が毛羽立っているだけだった。それでも返さなければ、この先また良し悪しの基準がなくなる。彼女はその一本を返し、隣の良品は数どおり受け取った。これを機に以前の失敗を持ち出すことはなかった。
その日の午後、彼女は一人で完成した花を五枝検品した。いちばん薄いところを古布でそっとこすり、布の面を替えてまたこすって、色が落ちないか見た。祖母に、あの紙札に名を書いた甲斐があったかと聞かれると、試し布を持ち上げ、甲斐があろうとなかろうと、まずこっちをきちんと仕上げなきゃと答えた。五度こすっても白布は白いままだった。試し布を洗って干すと、花をばらで買いに来た娘が二人、戸口から入ってきた。まず顧青の平たい花びらを見て、それから小満の巻いた花びらを見た。それぞれ一枝を選び、どちらももう一方がよくないとは言わなかった。
店を出るとき、小満がふいに聞いた。「あの青い饅頭三つ、まだあるの?」
顧青は驚いて、どうして知っているのかと聞いた。小満は、おばあさんが昨日染め場に布を届けに来て、路地中に知れ渡りそうなほど話していったと言った。顧青は真っ赤になって祖母のおしゃべりを小声でののしり、小満は戸枠につかまって笑った。結局、顧青は三つとも壊さず、一つを棚の隅に残した。新しい糊を試すときはもっぱらそれを折り曲げ、売り物で度胸試しをせずに済むようにした。
八日、最初の内札ができた。顧青はまだ字を読むのが遅く、二人で決めた文を丁逢泉に書き写してもらった。大きな字でなくとも、はっきり読めればよかった。丁老人が二人に読み聞かせ、一人ずつ返事をしてから切り取り、試しの箱に挟んだ。紙の端に指で触れると少し毛羽立っていた。以前、自分の名だけを彫ろうとした印のことをまた思い出した。あのとき本当に彫っていたら、今になってもう一行足さなければならなかっただろう。
家に戻ると、祖母は薄茶色の帽子に裏地を縫いつけていた。陳嬸がいらないと言った古帽子で、老人は破れを繕って、外に出るとき春の日差しをよけようとしていた。顧青が新しい花を出して帽子の脇に当てると、沈素はしばらく見てから、低いほうの花びらを指して、ここは誰かにぶつかられて曲がったみたいだと言った。顧青は笑い、花を少し横に回したが、花びらを持ち上げはしなかった。「気に入らないなら、平らなのも作れるよ」と言った。祖母はもうしばらく鏡を見たあと、あえて曲がったほうを選び、そのままかぶって井戸の水に映しに行った。
· この章 終 ·
本書はAIの支援による創作で、王安石《梅花》と当サイトの元の短編《春風は売らない》をもとに書き広げています。登場人物、商取引、地理、紀年はすべて架空で、詩人の伝記ではありません。木を守ること、絹の花に香りがないこと、祖母と孫が蓮を眺めることという、原作の中核となる選択は残しています。
コメント欄
コメントを読み込んでいます…
何か伝えたいことは?ログインしてコメントに参加 →